ダイスと走り続けよう 政治を動かし、PeopleForBikes を動かし続ける女性を紹介しよう

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ジェン・ダイスは有名なマウンテンバイクレース、Leadville 100への初参加のとき、開始直前で涙を流した。当日はひどい天候で、凍えるような雨と水浸しのコースが待ち受けていたからだ。完走なんて不可能に感じていた。

しかし13時間後、ジェンは数少ない完走者の一人としてゴールした。その後、彼女は14回もこのレースを完走している。

 

ジェンにとって、このような長く続く戦いは、決して珍しくはない。石油やガス業界の大物と争うことの多い、アウトドア業界のロビイストを長く務めてきたからだ。

 

ジェンはそのキャリアを、コロラド州議会で交通関係のロビイストとしてスタートさせた。そして2001年、地元のマウンテンバイクイベントで国際マウンテンバイク協会(IMBA)のブースを訪れたのをきっかけに、IMBAの政府担当ディレクターに就任した。その間に彼女は、IMBAの政府業務プログラムを成長させ、スタッフも20人から60人に増えていった。ジェンは、Outside Magazine誌による『世界で最も影響力のあるアウトドアの人々』の一人にも選ばれた。

「もしあなたが舗装路以外でバイクに乗るなら、あなたはジェン・ダイスにビール一杯おごる必要がある」とここに書かれた。

 

サイクリング業界で、これに反論できる人はいないだろう。

 

しかしジェンの旅はトレイルだけでは終わらなかった。IMBAで10年以上の経験を積んだ彼女には、新たな問題に取り組む準備ができていた。今度は舗装路の上で、自転車インフラに変化をもたらすため、自転車団体であるPeopleForBikes の政府関係担当として活動している。

 

「自分の趣味のためにロビー活動ができるんですから」とジェンは笑う。

ジェン・ダイスが芝生に愛犬と座っている

ジェンは2019年にCOO に昇進し、2020年7月に社長兼CEO に就いた。世界がパンデミックに見舞われる中、ジェンは自転車こそが回復に繋がることを見い出した。

 

「私たちは、自転車の力がアメリカの復興に役立つと信じています」とジェンは言う。彼女とチームは、COVID からの復興、気候変動、移動手段の公平化といった世界が抱える多くの問題を自転車が解決してくれると信じている。しかし、この解決策の妨げとなってしまう事実もある。

 

「安全に乗れる場所がなければ、人はまったく乗らないでしょう」とジェン。そのためにPeopleForBikes は、都市が自転車交通インフラを構築し、、サービスの行き届いていないコミュニティに自転車シェアを導入するといった事柄を24時間体制で支援しているのだ。

最初の1ヶ月間で、ジェンとPeopleForBikesのチームは、自分たちが取り組むすべてを徹底的に見直した。「どうすればより良くできる?」。

 

その結果、自転車の利用を促し、社会的な問題と移動手段の問題を解決する「モビリティと人種問題のための活動計画」が立ち上がった。この計画では、以下のような変革に焦点を当てている。

 

公共スペースを見直し、より多くの人々が屋外で過ごせるようにすること。

十分なサービスのないコミュニティの不平等のために資金を提供すること。

より多くの人が自転車を利用できるよう購入奨励プログラムを開発すること。

 

「私たちの業界のDEI(多様性・公平性・包容性)委員会は毎月開催され、スタッフの委員会は隔週で行われています。これにより社内を教育し、社外では有意義な活動を行うこと、この両方を目的としています」とジェンは言います。「どこに住んでいようと、地元を自由に移動できる環境があるべきです」。

 

この取り組みを象徴するのが、社会から疎外されたコミュニティにも「公平で再現可能な」自転車シェアシステムを提供するのを目的とした、Better Bike Shareとの提携です。

 

さらにジェンとPeopleForBikes チームは67人のアンバサダーを起用し、Ride Spotプログラムとしてより多くの人々に自転車のシンプルな楽しさを伝えています。

 

「あらゆる種類のライダーを代表できるアンバサダーを選んでいます」とジェン。「彼らは素晴らしい場所を走り、自らのストーリーを語ります。初めて自転車に乗り、どこを走ればいいのかわからない人たちの障害を取り去る手助けをしているのです」。

 

この1年間で、アメリカの成人の10%が1年ぶりにまたは初めて自転車に乗ったとの報告があり、12%が新規にバイクを購入し、13%が今後1年以内にバイクを購入する予定だとされる。そう考えると、この新しいプログラムは特に重要だとジェンは説明する。

PeopleForBikes チームは、これらの新規のライダーが乗り続けられるような活動を継続的に行い、全力を尽くす。

 

「議員が交通政策を考えるときに自転車を思い浮かべるよう、私たちは提言し、手紙を書き、直接会い、会議を開いています。公平な解決策と言えば自転車なんだと考えてもらう。そして環境への解決策を考えるときにも、自転車を思い浮かべることでしょう」ジェンは公共政策に影響を与える活動をこう述べる。

 

最近では、e-bikeの購入に際し、最大1,500ドルの税額控除を行う「e-bike法」が議会で提案されており、ジェンは明るい将来を見通している。

 

「世界は変化しています」と彼女は言います。「私たちも一緒に変わっていきたいのです」。

晴れた日のウィスコンシン州ウォータールーにあるトレック本社外観

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この記事を書いた人: Trek

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