【初心者向け】パフォーマンスを上げよう!ビンディングペダルの種類と選び方 Bontragerビンディングペダルの比較 違いを学び、走りをアップグレードしよう

【初心者向け】パフォーマンスを上げよう!ビンディングペダルの種類と選び方 Bontragerビンディングペダルの比較 違いを学び、走りをアップグレードしよう

ライダーのパフォーマンスを高めるペダル

ロードバイクをはじめとする多くのスポーツバイクも、一般車のように普段履きの靴で走ることはできる。しかし、足とペダルが固定されるシステムを用いることで、ライダーのパフォーマンスをさらに高めることができる。

そのシステムが「ビンディング」というもので、スキーやスノーボードのように、専用のシューズとペダルをセットで使う。本記事ではこのビンディングについて解説する。

 

ビンディングペダルとは

Close-up view of new Bontrager Elite Road pedal

ビンディングペダルとは、専用のシューズ(ビンディングシューズ)と固定して使用するペダルのこと。

「ペダルを漕ぐ」が自転車に乗ることの代名詞になるように、ペダルはライダーの脚力を伝える重要な存在。さらに言えばペダルは、ハンドル、サドルを含めた点でライダーを支えている。

ビンディングペダルを使うメリット

 

では、具体的にビンディングペダルを使うことでどのようなメリットがあるのか?

【ビンディングペダルの効果】
1.高いパワーで継続的に漕げるので、走行距離を伸ばせる
2.足が安定してペダルを回しやすく、操作性が高まる
3.”引き脚”が使えるようになる

ペダルは、ライダーの脚力を推進力に換えるパーツだ。ビンディングペダルを使用することで、脚力を余すことなく推進力に繋げることができる。

理想的なペダリングには、足の裏のどの部分をペダルに乗せて踏むかが重要だ。ビンディングペダルを使うと、踏み込んだ際に足がズレないため、パワー(踏んだ力)をしっかりと伝えることができる。

また、ペダルとシューズが固定されているので、同じ位置が保たれ、高い出力を安定して出すことが可能だ。さらにスポーツバイクはペダルを回す速度(ケイデンス)が一般車よりも速いため、ビンディングペダルでないと足がばたつきやすく、最適なケイデンスの維持が難しい。

ペダリングでは、踏み下ろすだけというイメージを持つ人も多いだろう。しかしビンディングを使用することで「引き脚」の動作も可能になり、これを加えることでより大きな脚力の発揮が可能になる。

引き脚とはペダリングの円運動において、踏み込んだ後の引き上げる動作、つまり足が「アップストローク」(時計の6時から12時)の位置にある際の動きのこと。

読んで字のごとく足を引き上げてペダルを漕ぐテクニックだが、ビンディングペダルがないと足がすっぽ抜けて上手く活用できない。

ビンディングペダルによって足とペダルが固定されると、ペダリング時の「踏み下ろし」「引き脚」「回す」という動作が行いやすくなり、脚力を効率的に発揮できるのでスピードアップに繋がる。ペダリングが効率的になり、長距離を楽に走ることができるのだ。また足が固定されることで、バイクのコントロールがしやすいという、メリットもある(特に雨の日などはペダルの上で足が滑りやすいため)。

ビンディングペダルの仕組み

New Bontrager Elite Road pedals

 

”ビンディング”とは、「拘束する」「結びつける」という意味がある。

ビンディングペダルはバネ構造を内蔵している。シューズに「クリート」と呼ばれる器具を装着して、クリートがペダルのバネの力にシューズと固定され、メーカーによって多少の違いはあるが固定動作は単純だ。クリートの先端でペダルを引っかけて足を踏み下ろすとペダルがクリートをキャッチして固定が完了する。固定を解除するには、足を外側にひねるような動作をするだけ。難しくはないが、ある程度の慣れは必要だ。初心者は着脱に手間取り、ペダルから足が外れずそのまま転倒する”立ちゴケ”も少なくない。まずは駐車場など安全が確保された場所で練習してから、公道に走りに出かけることをお薦めしたい。

シューズとペダルを結ぶ役目のクリートは、ビンディンペダルに付属される。ペダルのブランドによってクリートの種類は異なる。また、同じブランドのクリートでも、固定力の強さが異なるクリートがラインナップされることが多い。

足が固定されるビンディングは、長時間のペダリングを続けていると膝の痛みや違和感を覚えることもある。そこでペダルメーカーはライダーの癖やフィーリングの違いに応えるために、クリートを固定した状態でシューズ(足)がどの程度動くか選べるよう、複数のモデルを用意されている。例えばBontragerのロードバイク用ペダル「Elite Road Pedal Set」にフィットするクリートは、左右に6度と9度ずつ動く2タイプをラインナップしている。

クリートを取り付けるシューズの台座は、概ね2種類(ロード用、オフロード用)に統一されている。ミリ単位の調整でペダリングの感覚の変化は体感できるので、色々と試しながらクリート位置の調整やタイプを決めると良いだろう。

 

ビンディングペダルの種類

ビンディングペダルには大きく分けてオンロード用とオフロード用の2種類が存在する。両者のクリートには互換性が無いため注意しよう。

主にロードバイクで使用するタイプは、ペダリングの効率性を最優先している。脚のパワーを伝えやすいようにボディ部分の面積が広く、薄く作られている。クリートの固定部分は片面にすることで軽量化が図られている。

組み合わせるシューズは、脚のパワーを余すことなくペダルに伝えるために、アウトソール(靴底)がカーボンファイバーをはじめとする固い素材で作られる。当然ながら柔軟性はなく、クリートの形状含めて歩行には向いていない。

対してオフロードタイプはペダリング性能を可能な限り損なうことなく、スニーカーに近い歩きやすさを追求している。オフロードでの走行は、バイクから降車して押し歩きの場面が多いからだ。

アウトソールに柔軟性があり、クリート部を凹ませることで、普通の靴に近い感覚での歩行が可能だ。オフロードに特化した製品では滑らないよう、トレッキングシューズのようなパターンに靴底がデザインされている。

また、ペダルをキャッチしやすいように固定機能が両面に装備されている。歩きやすさのためにクリートが小さく、ペダルボディの面積はコンパクトなものが多い。

オフロード走行では、その名の通りオフロードタイプが最適だが、オンロード走行ではロード用が絶対というわけではない。ツーリングや通勤など、歩行が多い場合は歩きやすいオフロードタイプが便利だ。

1つのバイクでも乗り方に応じて、2つのペダル&シューズのセットを揃えておくのも賢い方法と言えるだろう。

Bontragerビンディングペダル ラインナップ

Bontrager Elite Road Pedal Set / Comp Road Pedal Set

ロードレースやロングライドにおすすめな、軽くて丈夫な樹脂素材を採用したオンロード用ペダル。

ボディ部はコンパクトながら十分な面積の踏み面を持ち、軽量な仕上がりに。クリートの固定強度も調整可能。カートリッジタイプのベアリングをペダルの軸部分に内蔵することで、滑らかな回転が持続され、高いパフォーマンスを実現する。

クリートの規格はロード用ペダルで主流のLook CycleのKEO®︎互換。

首振り角度が6度の「Bontrager Road Clipless 6 Degree Pedal Cleat Set」と、より大きな9度の「Bontrager Road Clipless 9 Degree Pedal Cleat Set」が用意されており、ライダー好みのセッティングを行える。

製品ページ

Bontrager Commuter Pedal Set

バイクを降りる機会が多いサイクリング、ツーリング、通勤・通学などにおすすめ。

片面はSPDタイプのビンディング機構、もう一方の面はフラットタイプの踏み面を持つ。ビンディングの面を使用すれば、効率良くペダリングが可能であり、フラットな面を使えばスニーカーでのペダリングが可能なため、シチュエーションに応じた使い方ができる。

SPDタイプのビンディング部はクリートの固定強度も調整可能。クリートは「Bontrager MTB Clipless Pedal Cleat Set」を使用する。

製品ページ

Bontrager Comp MTB Pedal Set

MTB、グラベル、シクロクロスなど、オフロード走行をするシーンに最適。

両面に固定機構を搭載したSPDタイプのビンディングペダル。コンパクトなボディは中央部をオープンな作りにすることで、泥詰まりを防ぎ確実な固定力を発揮。

クリートの固定強度も調整可能であり、ペダルの軸部分には耐久性の高いカートリッジベアリングを採用。ボディカラーは発色が美しいアノダイズド仕上げと、オーソドックスなブラックの2タイプを用意する。

製品ページ

ライドスタイルに合うビンディングペダルを選んで楽しもう

スポーツバイクにはペダルが付属していないことが多い。

ビンディングペダルはライダーのパフォーマンスをさらに引き出し、さらに速く、もっと遠くへとライディングの可能性を広げてくれる。スポーツバイクを本格的に楽しむのなら、ビンディングペダルの導入は不可欠だ。

大きく分けるとロード用とオフロード用の2種類が用意されているが、車種だけにとらわれることなく、自身のライディングスタイルから最適なペダルシステムを選び、快適な自転車ライフを楽しもう。

この記事を書いた人: Trek