ロードバイクタイヤの幅が走りにもたらす影響 数ミリ違うだけで大きな差!

ロードバイクタイヤの幅が走りにもたらす影響 数ミリ違うだけで大きな差!

唯一地面と接するパーツ、タイヤ

タイヤは唯一地面と接するパーツ。タイヤを替えれば走りが変わるといっても過言ではない。ホイールよりはるかに価格が安く、消耗品なので頻繁に替える機会もあるため、色々試しやすい費用対効果の高いカスタムだ。

しかし、ロードバイクのタイヤは用途、太さとたくさんある。本記事ではロードバイクのタイヤ幅(太さ)が走りに与える影響について解説していく。

タイヤの幅(太さ)が走りに与える影響

ロードバイクのタイヤやホイールは、一般的に700Cという規格のものだ。700Cサイズの25mm幅のタイヤの場合、パッケージには「700C×25mm」、または「700×25C」と書かれているはずだ。ここでサイズ表記の見方を簡単に紹介しよう。

700C×25mm(700×25C)
700…車輪の径(700Cというサイズ)
25c…タイヤをリムに装着した時の幅(25の場合25mm前後になる)。数字が大きくなるほど幅が広く(太く)なる。

一般的なロードバイクの場合、タイヤは近年では25〜28mm幅が標準的なサイズだ。最大でどのぐらいの幅のタイヤを付けられるかは、一般的なロードバイクの場合、リムブレーキだと25〜28mm、ディスクブレーキの場合は28〜32mmというケースが多い。タイヤの交換する際に太さを変える場合、あらかじめバイクが最大何mmのタイヤに対応するかを確認しよう。

ここで、タイヤの幅(太さ)が違うとどうなるかを簡単に紹介する。

 

細め(25mm幅以下)

 

【メリット】

・重量が軽く、登りや加速が軽快になる。
・タイヤのサイドウォールが低く、コーナーでタイヤがよじれにくいため、ハンドリングがシャープになる。

【デメリット】

・空気量が少なく、適正空気圧も高めで乗り心地が硬めになる。路面の衝撃が伝わりやすい。

【最適なシーン】

・ロードレース(特にサーキットなど路面状況の良いコース)
・ヒルクライム(特に急勾配なコース)

 

標準(25〜28mm幅程度)

Trek athlete rides down steep canyon road

【メリット】

・あらゆる性能をバランス良く揃えている
・タイヤの横幅が増え、接地面が縦方向に短く、横方向に広くなるため、グリップと転がり抵抗のバランスがよい。
・細いタイヤよりも適正空気圧が低いため、乗り心地がよくなる。

【デメリット】

・細いタイヤより重量が重くなるため、登りや加速時の軽快さはやや薄れる。

【最適なシーン】

・ロードレース
・ヒルクライム(比較的勾配が緩めなところ)
・ロングライド
・街乗り(加速の乗りや軽快さを重視する場合)

 

太め(30mm幅以上)

【メリット】

・タイヤが太いので空気量が多く、適正空気圧も低いので乗り心地がよくなる。路面が荒れたところでも衝撃が伝わりにくくなる。
・タイヤの接地面が横に広く、コーナーでのグリップ力が高い。転がり抵抗も少なくなるので、一度スピードに乗せると巡航は楽。

【デメリット】

・重量が重くなりがちで、登りや加速での軽快さに欠ける。
・タイヤのサイドウォールが高くなるため、コーナーでタイヤがよじれてハンドリングのシャープさに欠ける傾向にある。

【最適なシーン】

・ロングライド
・街乗り(乗り心地重視)

このように、タイヤ幅が変わるだけでも走行性能や乗り味が変わる。同じブランドでも微妙に乗り味が変わるので、タイヤ幅を探してみてほしい。

タイヤにはキャラクターがある

タイヤのカタログを見ていると、重量や耐パンク性能など、さまざまな特徴やスペックが紹介されている。そこから読み解けるのは、「このタイヤがどういうキャラクターのタイヤか」ということだ。

重量の軽いタイヤは登りや加速時に軽快に走れるのが特徴だが、重量を削るためにトレッド(タイヤの地面に接する面)が通常より薄いケースも多く、耐パンク性能や耐久性では劣るケースも少なくない。軽量タイヤはレースの決戦用としては最適だが、普段使いをするのは耐久性の面からおすすめしにくい。

対して、耐パンク性能に優れたタイヤは、貫通パンク対策やサイドカット対策(タイヤのサイドウォールが切れるとチューブが出てきて走れなくなる)のために耐パンク層という特殊な素材をトレッドの下に採用している。パンクには強いが、重量が重くなりがちだ。こうしたタイヤは登りや加速時に不利になるためレースで使うにはやや不向きだが、普段使いやロングライドなら頼もしい味方になる。

つまり、用途に応じてタイヤを選び、ライドシーンによって履き替えるような使い方が理想だ。

レーシング系軽量タイヤ

高いグリップ力と転がり抵抗の低さに軽量性も追求。レースで求められる走行性能を高い次元で兼ね備えたタイヤ。ロードレースやクリテリウム、ヒルクライムなどあらゆるレースに最適。

【メリット】
・グリップ力の高さと転がり抵抗の低さ、軽さなど、走りに関する性能を高い次元で兼ね備えている。登りや加速が軽快で、コーナーを安心してハイスピードで曲がれる。

【デメリット】
・軽量化を追求するため、耐パンク性能はやや低い。
・軽量化を追求するため、トレッド(接地面)が薄いことが多く、耐久性は低め。

【用途】
・ロードレース
・クリテリウム
・ヒルクライム

【Bontragerのおすすめモデル】R4シリーズ

R4シリーズはBontragerが誇るレーシングタイヤ。ケーシング(タイヤに使用されている繊維の数)は320TPIと、しなやかで軽量なタイヤに。クリンチャー、チューブラー、とラインナップがあり、ロードレース、ヒルクライム、クリテリウムの決戦用タイヤとして最適なモデル。

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耐パンク性能強化タイヤ

耐パンク素材をタイヤの表面やサイドに使用し、パンク対策を強化したタイヤ。タイヤの接地面であるトレッドが厚くて耐久性の高いものが多く、通勤・通学ライドやロングライドの強い味方となる。

【メリット】
・パンクに強い
・耐久性が高い(長持ち)

【デメリット】
・重量が重くなりがち
・軽量タイヤと比べると

【用途】
・ロングライド
・街乗り、通勤/通学ライド

【Bontragerのおすすめモデル】AWシリーズ

AW3シリーズは、Hard-Case Liteパンクプロテクションに、あらゆるコンディションで高い耐久性を発揮する独自のTR-Endure コンパウンドを採用している。優れた耐パンク性能とトレッドのロングライフを実現し、あらゆるコンディションで安心感をもたらす高性能ロードタイヤ。

サイズ展開は25mmから最大38mmまで。通常のクリンチャーモデルと、サイドウォールに反射材を搭載したモデルが用意される。

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オールラウンドタイヤ

レーシング系軽量タイヤほどではないが軽く、耐パンク性能や耐久性もそこそこ高く、グリップ力や転がりの軽さも兼ね備えたオールラウンドなタイヤ。練習からロングライド、レースまで幅広く使える。迷ったときはこのタイプを選べば間違いない。
【メリット】
・走行性能と耐パンク性能、耐久性など、あらゆる性能をバランスよく備えていて、大きな弱点がない。
【デメリット】
・重量ではレーシング系軽量タイヤ、耐パンク性能では耐パンク性能強化型タイヤにやや劣る。
【用途】
・ロードレース
・ヒルクライム
・ロングライド

【Bontragerのおすすめモデル】R3シリーズ

Bontrager独自のTR-Speed コンパウンドと改良したHard-Case Lite パンクプロテクションを採用。

転がりの軽さとグリップ、耐久性をバランスよく兼ね備えた、トレッドの浅いロードタイヤ。クリンチャータイプのほか、反射性サイドウォールを搭載したモデル、チューブレスレディの3モデルをラインナップする。

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費用対効果の高いカスタム

タイヤはホイールと同じぐらい走行性能に影響を与える重要なパーツでありながら、価格はホイールよりはるかに安い。

用途やサイズを吟味すれば、乗り慣れたバイクがより軽快に走れるようになったり、路面の衝撃を緩和して極上の乗り味を楽しめるようになる。たかがタイヤと侮ることなく、理想のタイヤを選んで快適なサイクルライフを実現しよう。

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この記事を書いた人: Trek

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