ダウンカントリーバイクに生まれ変わった、新型Top Fuelとは 日本のライドスタイルに最適なTop Fuel

ダウンカントリーバイクに生まれ変わった、新型Top Fuelとは 日本のライドスタイルに最適なTop Fuel

モデルチェンジを果たしたTop Fuel

長年、TREKのフルサスペンションXC(クロスカントリー)バイクとして世界中のレースシーンで活躍してきたTop Fuel(トップフューエル)。

マウンテンバイクのトレンドの変化に応じて、Top FuelはピュアレーシングXCバイクから”ダウンカントリーバイク”に生まれ変わった。

そもそもダウンカントリーバイクって?

「ダウンカントリーバイク」とは、クロスカントリーバイクの設計をベースにしながら、下り性能を高めることで激しいトレイルも走れるようになったオールラウンドなマウンテンバイク。

2013年頃から、アメリカのマウンテンバイクのトレンドとして寝かせ気味のヘッド※1のフレームに、ショートトラベルのサスペンションを組み合わせたようなバイクに乗っているライダーが増えたこと、サスペンションの性能や剛性の向上などにより、徐々に広がりを見せた。

2018年にはカナダの自転車メディア「Pinkbike.com」が公開した記事「what the heck is a Down-Country bike?」をはじめ、多くの海外自転車メディアやジャーナリストが取り上げるように。各メーカーも次々とダウンカントリーバイクを発表したこともあり、2021年現在では新カテゴリーのマウンテンバイクとしてその地位を確立させている。
ヘッド※1…ハンドルとフォークを繋ぐ、フレームの部位の総称

ダウンカントリーバイクの特徴

  • 寝かせ気味のヘッド角に、立ち気味のシートチューブ
  • 120mm以下の短めのトラベル量
  • ドロッパーシートポストの為のオーバーサイズのシートチューブ
  • 広めのハンドル幅
  • フルサスペンション
  • 安心感のある29インチホイール

どんな人におすすめ?

  • 下り坂を楽しみつつも、軽快感のあるバイクが欲しい人
  • トレイルヘッドまでのアプローチまでラクしたい人
  • クロスカントリーレースにも出場したい人

トレイルバイクとどう違う?

「じゃあトレイルバイクとはどう違うの?」と思った方もいるだろう。

細かい違いを述べるとすれば、サスペンションのトラベル量だ。

ダウンカントリーバイク:前後120mm以下
トレイルバイク:130〜150mm

つまり、レース以外で楽しむXCバイクがダウンカントリー、エンデューロバイクに近い性能を持つのがトレイルバイクのような位置付けだ。

上から順に下りの性能に特化したバイクとなる

 

旧型との比較

では、新型Top Fuelのどのような点が変わったのかを解説していく。

ジオメトリー

マウンテンバイクにおいて、ジオメトリーの違いは走り方(下り方)に大きく影響する。

新型Top Fuelのジオメトリーは、以下が大きな変更点と言える。

  • ヘッドアングル:67.5度→66度
  • シートアングル:75度→76度
  • リーチ:約10mm延長 (サイズによって異なる)

ヘッドが寝ていることで高速域での安定性が増し、シートアングルが立つことでよりペダルを漕ぎやすいポジションを実現している。

ジオメトリ一覧(PDF):
2021年モデル
2022年モデル

ダウンチューブストレージの搭載

アルミモデルを含む、全てのグレードにダウンチューブストレージが搭載された。

ダウンチューブストレージとは、その名の通りダウンチューブ(フレーム下部)内にパンク修理キットや工具などを収納できる、トレック独自の機構。

見た目がスッキリするだけでなく、重心が下がることで走行中の安定性が向上するメリットも。

シートチューブ径の変化

シートチューブ径が31.6mmから34.9mmに。より丈夫なドロッパーシートポスト対応となった。

ドロッパーポストの挿入長

  • XS:205mm
  • S:245mm
  • M:270mm
  • ML:285mm
  • L:300mm
  • XL:320mm

MinoLinkの搭載

5mmの六角レンチ1本でジオメトリー調整が可能な「MinoLink」を新たに搭載。

トレイルやライダーの走り方に合わせたセッティングが可能だ。

HighかLowかを選択することで、最大でヘッド角を0.5度、BB高を6-9mm変えることができる。

High:ヘッドチューブが立ちBB高が上がる。高速域ではハンドルが安定しづらくなるが操作性(ハンドリング)は向上するため、XCレースなど上り坂が登場するセクションやペダリングが多いシチュエーションに最適。

Low:ヘッドチューブが寝てBB高が下がる。ヘッドチューブ角を寝かせることで操作性はやや劣るが、高速域での安定性は向上する。トレイルを全開で下りたい時や、ダウンヒルのような荒れた区間を高速で走る時に最適。

Knockblock 2.0を搭載

「Knockblock(ノックブロック)」とは、転倒時にハンドルバーが回り切るのを防ぐリミッター機能で、ホース(orケーブル)の絡みやハンドルバーによるフレーム損傷を防いでくれる。

新型Top Fuelでは「Knockblock 2.0」に進化。ハンドルの可動角度が58度から72度に広がり、バイクの操作性が向上した。

整備性に優れたケーブルルーティング

内装フレームの場合、ブレーキワイヤーやドロッパーシートポストのケーブル類がフレーム内で混合するデメリットがあった。しかし、ガイド付きのケーブルルーティングとなったことで、バイクの整備性が向上。

日々のメンテナンスも、ストレスフリーに。

プロジェクトワン対応

好みのペイントやパーツ構成でバイクをカスタマイズできる「プロジェクトワン」。

Top Fuelも、カーボンモデルがプロジェクトワンでのカスタマイズに対応している。ロードバイクと異なり、フレームセットでの販売には対応していない。

対応コンポーネント

  • シマノXT
  • シマノ XTR
  • SRAM GX AXS
  • SRAM GX Eagle
  • SRAM XX1 AXS

 

TREK Top Fuel 2022年モデル ラインナップ

Top Fuel 8

  • フレーム:Alpha プラチナム アルミニウム
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:シマノXT M8100
  • カラー:Mulsanne Blue
  • 重量:14.26kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥449,900(税込)

Top Fuel 9.7

  • フレーム:OCLV マウンテンカーボン
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:シマノ XT M8100など
  • カラー:Matte Raw Carbon
  • 重量:13.14kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥559,900(税込)

Top Fuel 9.8 GX/XT

  • フレーム:OCLV マウンテンカーボン
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:SRAM GX Eagle/シマノXT M8100
  • カラー:Matte Raw Carbon/Marigold to Red to Purple Abyss Fade/Carbon Red Smoke(XTモデルはCarbon Red Smokeのみ)
  • 重量:12.45kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥875,600(税込)

Top Fuel 9.8 GX AXS

  • フレーム:OCLV マウンテンカーボン
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:SRAM GX Eagle AXS
  • カラー:Matte Raw Carbon/Marigold to Red to Purple Abyss Fade/Carbon Red Smoke
  • 重量:12.5kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥969,100(税込)

Top Fuel 9.9 XTR

  • フレーム:OCLV マウンテンカーボン
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:シマノ XTR M9100
  • カラー:Matte Raw Carbon/Marigold to Red to Purple Abyss Fade/Carbon Red Smoke
  • 重量:11.75kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥1,175,900(税込)

Top Fuel 9.9 XX1 AXS

  • フレーム:OCLV マウンテンカーボン
  • サスペンショントラベル量:120mm(前後)
  • コンポーネント:SRAM XX1 Eagle AXS
  • カラー:Matte Raw Carbon/Marigold to Red to Purple Abyss Fade/Carbon Red Smoke
  • 重量:11.85kg(Mサイズ、TLRシーラント使用、チューブレス)
  • 価格:¥1,347,500(税込)

Top Fuelについてさらに詳しく

ワイルドで楽しい、新しく生まれ変わったダウンカントリーバイク。
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この記事を書いた人: Trek