【初心者向け】マウンテンバイクのフレームはアルミとカーボンはどっちが良い?

【初心者向け】マウンテンバイクのフレームはアルミとカーボンはどっちが良い?

マウンテンバイクにおけるアルミ・カーボン論

自分にあった自転車を選ぶとき、どのような点に気を配るべきだろうか。

自転車のカテゴリー、サイズ、カラー、取り付けられているパーツなど。スポーツサイクルに親しみがある方だと、フレーム素材に関心を持つことも少なくない。

本記事ではマウンテンバイクのフレーム素材として定番の「アルミ」と「カーボン」の違いや、選び方について解説していく。

ジャンルによって素材に求められる機能は変わる

Michael cyklar över stockar

アルミとカーボン。

スポーツサイクルの世界では、アルミがエントリーグレード、カーボンがミドル〜ハイエンドグレードに採用されることが多い。ロードバイクの世界では軽さは正義であり、素材の選択や設計はとてもシビアだ。

各部位ごとに細かく形状や厚みを変化させられるカーボンフレームは、より繊細に乗り手の要望を実現できる。より軽量で振動吸収性能に優れた自転車を設計しやすくなった。

一方、マウンテンバイクは太めのタイヤや、サスペンションを介して路面とコンタクトしている。そのため、ロードバイクほどはカーボンによるメリットを感じづらい。

では、マウンテンバイクにおけるアルミとカーボンはどのような点が違うのだろうか?

アルミが優れる点

 

Bicicletas de Montaña

・価格が比較的安価
・カーボンと比べて衝撃や破損に強い
・カーボンほど扱いに気を使わなくて良い

【価格帯】
カーボンフレームと比べるとアルミは安価だ。同じモデル・同じ設計でもグレードごとに異なる素材が使用されているのはこのためだ。

【耐衝撃性能】
アルミの利点として、耐衝撃性能があげられる。アルミはひっぱり強度と密度が高い合金。

ライド中に岩にフレームが当たっても、落車で自転車に大きな力が加わっても、イレギュラーな衝撃にも耐えてくれるケースが多い。いきなり破断せず、先に曲がったり、ヒビが入ったりすることで衝撃を受け止め、すぐに乗車不可となることは少ない。

塗装は別として、スタンドのないマウンテンバイクをどこかに立てかけるときも、気を使わなくて良いという細かい恩恵もあるだろう。

カーボン

カーボン製の自転車フレームは、その名の通り炭素素材で作られた製品を指している。

炭素繊維を編み込んだシートに、樹脂を浸透させたものが材料。このシートを金型に貼り付けて、樹脂を硬化させる。多くは手作業で高い技術を要するため、製造コストも安くない。

カーボンは 編み込んだ繊維の方向に沿って強度を発揮するため、その耐久性は非常に高く、アルミの10倍以上の強度を持っているとも言われている。反面、繊維と異なる方向には強度が低い。

カーボンが優れる点

・強度がありながら軽量
・振動吸収性に優れている
・高い走行性能

【重量】
カーボンの大きな特徴のひとつは、重量が軽いところだ。フレームの強度を必要な部位に絞って設計できるため、力のかかりづらいところは薄く、必要なところだけ分厚く作れる。軽いカーボンフレームは登りを楽に走れたり、下りでも軽快な動きを得ることができる。

【振動吸収性】
フレーム形成の際に炭素繊維のシートを細かく配置できるため、乗り味をコントロールしやすい。

たとえばクロスカントリーで使用されるハードテールバイク(サスペンションが前のみのもの)だと、アルミに比べてカーボンの振動吸収性がとても高い。これはカーボンのフレームそのものがしなり、路面からの衝撃を吸収してくれるからだ。

剛性についても、必要とあれば繊維を重ねて強さを向上させることもできる。フレーム下部は力を直接伝えるために骨太な見た目となっている。

これらの特徴をまとめると、カーボンの方が軽くて振動吸収・剛性についてもきめ細やかに調整が可能なため、スポーツサイクルの素材としては優れているといえる。しかし、その恩恵を全てのライダーが余すことなく受けられるかといえば少し疑問が残る。また、予算も人それぞれで、全員がカーボンを選ぶ必要はないのかもしれない。では、どのような基準で自分に合った一台を選ぶべきだろうか。

結局、初心者ならどっちがおすすめ?

 

結論、初心者がマウンテンバイクを買う場合、予算があるならカーボン…と言いたいところだが、落車によるフレーム破損などのリスクを考えると、アルミフレームがベストな選択とも言えるだろう。

マウンテンバイクは、その他のスポーツサイクルに比べて自転車の仕様や設計によって走れる場所が大きく異なる乗り物だといえる。そのためフレームの選択以上に、クロスカントリーやダウンカントリー、トレイルにエンデューロなど、ジャンルの選択が重要となってくる。自身の好むフィールドがどのカテゴリーに当たるのかは、まずオフロードを体験してみなければ判断しづらいだろう。

そういった意味で、実際にマウンテンバイクを手にしてオフロードを走ってみることが何よりも重要となる。高価な上位モデルを1台目として購入するのに迷うくらいであれば、手頃なアルミニウムのマシンを手に入れ、余った予算をヘルメットなどの安全具に充てる方が良いかもしれない。まずは体験をしてみることが重要だ。

複数台既にマウンテンバイクを所有していて、より軽快な乗り心地、扱いやすさを求めるのであれば、自分のフィールドにあったカーボンのバイクは最高のパートナーになってくれるだろう。自身のスキルに見合った予算をバイクへ投資すれば、その見返りはしっかりとライディングに返ってくるといえる。

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この記事を書いた人: Trek